主催:アース製薬株式会社 共催:朝日新聞社メディアビジネス局
プログラムの最後には夏秋先生、忽那先生、有吉さんが登壇し、来場者からの質問に回答。最も多かった質問が「蚊に刺されやすい人の特徴」について。蚊は明らかに炭酸ガス(CO2)を察知して寄ってくると夏秋先生が解説。また、冷たい所よりも温かい所、乾燥しているよりも汗ばんだ肌を好む傾向があり、菌など肌の状態の個人差も影響するといった最新の研究報告も紹介された。
「血液型による刺されやすさはあるか」という質問には、ヒトスジシマカやネッタイシマカはO型の人が刺されやすい傾向があると忽那先生が回答。血液型を決める赤血球の表面の「糖鎖」の形によって、血の吸いやすさがあるのではと考えられていると解説。ただし、「糖鎖」の形を蚊が認識するのは難しく、それだけで刺されやすさが決まるものではないそうだ。
続いて「蚊に刺された後にかゆみや炎症を軽減させる方法」について。かきむしると傷ができ、痕が残ることもあるため、冷たい飲み物などで患部を冷やして感覚を鈍らせたり、患部とは異なる部位をつねって痛みに切り替えてもよいと夏秋先生。あるいは塗り薬でかゆみを緩和させるなどし、とにかくかかないことが大切とのこと。
「虫よけ剤や殺虫剤の人体への害」については、体重で効果のある薬量を決めていると有吉さんが回答。例えば蚊は約2mgなので、人間を約50kgとすれば2500万倍も違いがあり、虫よけ剤等を使用しない場合のリスクの方が圧倒的に高いと考えられる、と解説した。
三者三様の虫のプロによる興味深い話の数々に、来場者らは聞き入っていた。満席となった会場は、「虫ケア」への関心の高さがうかがえる盛況ぶりだった。