主催:アース製薬株式会社 共催:朝日新聞社メディアビジネス局
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2021年 採録
(過去に開催したアース虫ケアセミナーの採録です)
グローバル化によって
加速する生態系異変
ドクター夏秋の愛する
マダニとトコジラミの話
コロナ禍でも注意
“蚊でうつる病気”の予防
虫でうつる病気と
その治療
「虫ケア」は
虫の正しい知識から
セミナー参加者からあらかじめ寄せられた質問に、講演者の先生方が答えました。
「虫ケア」は虫の正しい知識から
【参加の先生方】五箇公一先生、夏秋 優先生、濱田篤郎先生、忽那賢志先生
司会
最も多かった質問で、「人の血液型や体格によって、蚊に刺されやすい・にくいの違いはありますか?」と寄せられています。
夏秋
血液型の差は日常の中で違いが出るほどではありません。あまり気になさらず、むしろ汗をかいたとか、お酒を飲んで息に炭酸ガスが出やすくなったなど、蚊が寄ってきやすい状況にご注意ください。
司会
「キャンプで子どもがよく虫に刺されます。家族でできる効果的な虫よけ対策を教えてください」
夏秋
半袖半ズボンは「どうぞ刺してください」と言わんばかりです。熱中症に注意しつつ衣類で肌を覆いましょう。虫よけスプレーをお子さんに使う時、大人が手に噴霧し、顔や首筋に塗ってあげるのがコツです。汗をかいたら落ちるので塗り直すようにしてください。
司会
「コロナが注目されていますが、虫が媒介する感染症について、国内外の現状はどうなっていますか?」
忽那
蚊媒介感染症は世界中でまだ流行が続いています。ただ国内では渡航者が大幅に減っていますので、デング熱、マラリアとも激減しています。しかし今後国際旅行が復活すると増える可能性はあると思いますので、油断はなりません。ダニ媒介感染症はコロナに関係なく報告数はほとんど変わりがありませんので、引き続きご注意をいただきたいと思います。
司会
「気候変動と虫の繁殖の関係について、また生態系の変化と感染拡大のリスクについて」という質問です。
五箇
温暖化で気候が変わって、減る生き物もいれば、増える生き物もいます。ネッタイシマカのような熱帯に棲む害虫は北限が北上してくるだろうし、ヒアリのような危険な外来種も従来の分布域を超えて定着しやすくなるでしょう。また都市化の影響で従来の生息環境が改変され、年中暖かいエリアができており、セアカゴケグモのような熱帯産のクモなどがどんどん北上しています。害虫類、病原体が分布域を広げつつあるというリスクを予測して管理を進めていく必要があります。
司会
「アフターコロナの時代に、海外との往来などで気をつけることはありますか?」という質問です。
濱田
グローバル化というものが見直されるかもしれませんが、海外との往来は再び増えるでしょう。しかしこれからの時代は「ウィズコロナ」ですから、国際間の移動についてはワクチンを接種したかどうかをパスポート的にチェックを受けることになるのかなと思います。また、今海外ではコロナの影響で公衆衛生対策が大きく後退している所があります。蚊媒介感染症が拡大している途上国などに行く場合には、感染症全般の予防が必要です。
司会
先生方、本日はありがとうございました。
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2022年採録
2019年採録